庭に出ると、あまりの寒さに鳥肌が立った。
そういえばあの日は、アランがショールをかけてくれたっけ…
「随分寒いですね、今夜は」
「ええ」
私達は当たり障りのない会話をしながら、ライオンの像の前まで歩く。
ライオンを手元のランプで照らすと、鋭い牙が浮かび上がった。
まるで生きているかのように座っている。
「立派な像ですねー!」
ジョミンさんは様々な分野に詳しい。
像の彫り方を見て、あれやこれやと言っている。
「案内していただきありがとうございます」
爽やかな笑顔。
全くときめかないけれど。
「どういたしまして。さあ、戻りましょうか」
私は微笑みつつ室内に戻ろうとする。
ーーしかし。
ジョミンさんに腕を掴まれ、引きとめられてしまった。
