アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー

「偉そうなこと言うのね…」


「俺には言う資格がある」


アランは窓の外を見ることにも飽きたようで、今度は私の鏡台の上を眺めはじめた。


「これ…何?」


アランが私の宝石箱を目で指した。


「お父様からの誕生日プレゼントよ」


私は宝石箱を開けて見せた。


中には小さなアクセサリーや、細かいダイヤの粒が入った、親指ほどの大きさの小瓶が入っている。


「この瓶は?」


「叔父様からもらったの。中に入ってるのは「砂漠の砂」っていう名前のダイヤ。ほら、砂みたいに一つ一つが小さいでしょ?」


アランは興味深そうに小瓶を眺めている。


「良かったら…何粒か…プレゼントしましょうか?」


この贅沢人。


この言葉が引っかかって、大きな声では言えなかった。


でももしアランが喜ぶのなら…


「お前、俺にずっとここで働いていてほしいか?」


アランが唐突に言った。


「えっ?」


「どうなんだ?」


アランが問い詰めてくる。


「もちろん…ここにいてほしいわ」


「そうか」


アランが低い声で言った。


「それなら、簡単に宝石をあげようとするのはやめとけ」