「先代様が、今朝は祷様と一緒にご朝食をと」 「えー、今日はお父様いるの?」 父はいつも忙しい人だ。地方各地を飛び回り、各地の妖怪退治屋の支部に出かけている。 だから昨日も同盟の話だけに帰って来たと、思っていたのにっ。 小言を言っているうちに、父のいる食堂に来てしまった。 「朝から、厄介な人だな」 私は溜め息をつき、響が襖を開ける。