「月影が産まれて、視妖の力があるのは分かっていたが妖怪の部分は見られなかった。だから、私も美香も油断していた」 サァーっと、風が吹き荒れる。 「まさか、二人目が出来ていたなんて思っていなくてね…祷を突然出産して、しかも祷は低出生体重で産まれて大変だった」 「祷の生命を保つ事に手一杯で、先代も美香さんもまさか祷に妖怪の力があるとは気づかなかったんだよ」 要がそう言うと、しばらく沈黙が続く。 それが、全ての始まりだった。 そう、その場にいた全員が心の中でそう思った。