華杜家、泉の部屋にて。


「しばらくは休戦状態だが、またじきあちらは仕掛けてくる。月影、祷を頼む」


泉の前に座る月影は、小さく頷いた。


「現在、妖怪退治屋四名家を筆頭に三大悪妖怪へ奇襲を仕掛ける計画が練られている。私はしばらくそちらに赴く」


静か過ぎる屋敷の中は、重く冷たい空気が漂っていた。


「祷の現状も、危うい状態だから目を離さないでくれ…」


泉はそう言うと、屋敷を後にした。