「寺嶋綾さん、あなたはもう以前のように生活出来ません」


華杜家の一室、華杜泉は寺嶋綾にそう言った。


「はい、祷さんから聞きました。最初は驚いて、絶望しましたが産まれた時からその運命を背負った祷さんと比べれば軽いです」


凜と、前向きに寺嶋綾は言った。


その言葉に、華杜泉は少し微笑み


「あなたは強い人だ。しばらくは、妖怪を祓う訓練を行おう。護身術さえあれば」


「いえ、護身術だけでは足りません。私、祷さん達の役に立ちたいんです」