私が淡々と語り終えると、空海は疑問をぶつけた。 「どうして、亡くなったんだ?」 「妖怪に、殺された。それも、私をかばって」 「っ、だから妖怪を祓うのか?」 恨み…最初は、妖怪にそんな感情があったが華杜家当主になる事が予知された頃から母のためにも他の人間を救うと決めた。 「私は皆のために、この力を使う。そろそろ登美男が帰って来る。今夜は出番なしだな」 私は小さく息を吸い込む。