姫百合




ガラガラガラガラ



教室の扉を開けると、それはそれはカラフルな頭の不良さん達がいっぱい!
でもって、男子しかいない。


なぜかって?



それはここが男子校だからだよ?
読者様?



なので...



「超美人!!!!
 すげぇーーー!!!」



「女だーーー!!!」



と、よっぽど女に飢えているのだとわかった。
じゃなきゃこんなブス、美人だなんてお世辞でも言えねぇ。




「(華威さんきっと、自分がブスだっ て思ってんだろうなー。まったく  鈍感は可愛さを増すことができるか らな。襲われないと良いけど。)」




なんて、蘭葵が心配してるのも知らず私は、


「紅覇 華威です。
 よろしく。(満面の笑み)」


第一印象は大事だからね。
そう思い、満面の笑みを放った。



作り笑いの笑顔を。




「あぁ~あ。」




ため息混じりに蘭葵がそう言った。


でも、とうの本人はそんなのはまったく気づいていない。


「(この子は鋭いんだか鈍感なんだか わからん。)」


なんて思ってることも勿論知らない。



なので、この事で急激に季節外れの転校生に人気が集まったことになったことも知らなかった。