初恋 神隠し

「このくらいの火力では、私を消すことなど不可能だ!」

雪女の振りかざした妖刀から、いくつもの雪の欠片が出てきて白を襲う。

「くっ!」

「白!」

白は一度後ろへと一回転し、雪女との距離を取る。

「ちっ、厄介な妖刀だな…」

「なんだい、もう終わりか?」

「ちげーよ、作戦を練ってるだけだ」

白は、左手に赤火を右手に青火を出し、それを融合させた。

「さてと、こんなもんか」

白は、一枚の紙を取り出して、融合させた炎を、その紙の中へと吸収させる。

「何をするつもりだ?!」

「そんな事聞く暇あったら、自分の命の心配でもしてろ」

白は、再び雪女の元へと走り出す。

雪女は、白に向けて妖刀を振りかざした、氷の欠片を飛ばすが、白は簡単に避けてしまった。