初恋 神隠し

私は、白の服を握っていた手に力を入れた。

(良かった……、白が来てくれて良かった)

私の様子に気づいた白は、優しく私の頭を撫でてくれた。

「良かった間に合って、心配したんだからな」

「ごめんなさい……」

白の胸に顔を填める。

後から涙が込み上げてきた。

「千奈…。泣くのは後だ、まだ戦いは終わってない」

「えっ!」

空中から雪女のいる所へ、私は視線を向けた。

「犬神めが……!」

雪女は、悔しそうな表情を浮かべて、私達を睨みつけていた。

「こ、怖い……」

「大丈夫だ、俺が千奈を守る」

「でも、相手は雪女だし……、もし氷漬けになんてされたら白は」