初恋 神隠し

「そうは、させるか!!」

雪女は、白に手をかざすと、激しい吹雪を白向けて放った。

「く……」

「白!」

私はまだ、落下を続ける。

どんどんと、白の姿が小さくなっていく。

「千奈……」

白は、手のひらに赤火を出すと、雪女めがけて放つ。

「ちっ!」

雪女は、手を戻すと赤火から避ける。

その隙に、白は私の元へと向かってくる。

「千奈!!」

「白!!」

白は、私に向けて手を伸ばす。私もまた白へと手を伸ばして、今度は互いの手が届いた。

白は、自分の元へと私を引き上げた。

(白……)