初恋 神隠し

すると、周りの景色はどこかの山へと変わっており、吹雪のせいで周りは見えなくなっていた。

「貴方は、私の雪ん子を抱くことを拒んだ……、お前は谷に落ちろ」

「え!」

私の足元に作られた穴は、どんどん大きくなり、私の体をすっぽりと入るくらいの大きさにまでになった。

「いや!」

目に涙が溜まる。

(白……、白助けて)

白に助けを求めても、白はこの場に居ない。

だって、何も言わずに出てきたんだもん。

白は、きっと今頃家に居てテレビ見てるんだろうな。

私が死んだら、白はどう思うかな?

「安心しろ、死んでも体はこの子が貰うから」

雪ん子の方へと視線を向けると、雪ん子は不気味に笑っていた。