今日合った出来事は二人には話せない。

「でも良かった、また神隠しにあったんじゃないかって思って」

「その時は、俺がもう一度探す」

「「「え?!」」」

家の近くの御神木の木に誰かが寄りかかっていた。

「誰よあんた」

「……!」

綺麗な青色の髪に紫色の瞳をもう少年が、雪のように真っ白なマフラーを首に巻いていた。

「白!」

「「えっ!」」

私は白の元へと走りだした。

「お帰り白」

その言葉と一緒に抱きついた。

「ただいま、千奈」

白は優しく私を抱きとめてくれた。