初恋 神隠し

「もう二度と会うこともない」

妖刀は少しずつその水の中へと吸い込まれていった。

「………」

白の側まで行き、首に巻いていたマフラーを後ろから白の首へとかける。

「千奈?」

「このマフラー白に返すね」

「何で?このマフラーはお前に」

「駄目だよ白、そのマフラーは犬神の妖力を抑えるものなんでしょ?」

私の事を守ってくれた代わりに、今度は自分の事も守ってほしい。

「…確かにそうだ、だけどお前の力を隠すことだってできる」

「私はもういいの、だから今度は白の番」

「そうしたら、お前の力が他の妖達にばれて」

「私は自分の事より白の事が心配なの、今回のことも黒幻様から聞いたの、マフラーを白に返せば白は戻れるって」

「……あのくそ兄貴」

「くそ兄貴」って呟く白の姿を見て、自然と笑顔になった。