初恋 神隠し

【千奈】

「千奈!!!!」

「!」

私の後ろで、大好きな人の声が聞こえた。

「白!」

振り返って、大好きな人の名前を呼んだ。

そこに確かにいた、私の大好きな人が。私の初恋の人が、幻ではなくそこに居た。

「白!!」

涙が止まらなかった、私は白の元へと行き抱きついた。

「…白良かった……白」

「ごめん千奈心配かけて、でももう大丈夫だから」

「本当に!本当に大丈夫なの!」

何度も聞く私の姿に白溜め息をついて、私のおでこを軽く叩いた。