初恋 神隠し

「うわぁ!」

「きゃあああ!」

白が放った炎が、私達を包み込む。

「熱い………」

「……水…火」

すると、私の周りに水の火が現れ私を包みこんだ。

「黒幻様!」

「君が助けるんだ…白幻を」

黒幻様はそのまま地面へと叩きつけられる。

「がっ!」

「いや!白お願いもう辞めて!」

私は必死に白に呼びかける。だけど、白は私に見向きもしないで黒幻様の方へと近づいていく。

(先にお前から食ってやる)

「…食うなら今すぐ食え、死ぬ覚悟ならもうできてる」

(それは、母親が殺された時からか、それともお前の大切な者が殺された時からか)