初恋 神隠し

「着いたぞ」

「ここが、鳥居」

私の目の前に大きな鳥居が建っていた。

「この向こうに白が居るんですね」

「あぁ、この鳥居をくぐったら別の世界へと入ることになる」

黒幻様は、私に手を差し出してくれた。

「?」

「だから、僕の手を握ってくれ。でないと今度こそ迷子になるからな」

「ま、迷子になんてなりません!」

「どうだかね、さっきあれほどぐるぐる同じ所回ってたんだから」

「そ、それは」

うぅ、否定出来ない〜!

「それと、白幻が真っ先に襲うとしたら君だろうね」

「え!」

白が私のことを襲う。

「多分君の力を狙っているだろうから、僕から離れないでよ」

「は、はぃ……」