「き、綺麗!!!」

「今日は、ホワイトクリスマスですね」

「うん!」

「温かいココアを用意しときますから、早く来てくださいよ」

「ありがと!お父さん!!」

お父さんは、私の部屋から出て行った。

私は、空舞凪神社の娘で、父と二人暮らし。

「えーと、なんの服にしようかな?」

母は、私が三歳の頃に病気で亡くなったって聞いた。だから、あまり母の事は覚えていない。

「こんなもんで良いかな?」

机の上に置いてある、雪のように真っ白のマフラーを首に巻き、鈴を鞄に入れて部屋を出た。

居間の障子を開けると、そこには、炬燵で温まっている神斗君と美心ちゃんが居た。

「お!やっと来た」

「遅いぞ千奈」

「ご、ごめんね二人共」

炬燵に入りながら、美心ちゃんはみかんを食べていた。