君の隣に居ること

涼介 Side.
転校生が、顔を上げた瞬間、息が止まるかと思った…

8年前に会った時より、サラサラの
ダークブラウンの髪は伸びていて
目は大きく引き込まれそうだった
気づいたら俺は机を叩いていた
クラスの奴らはビックリして俺を見る
でも、今はそんなことは気にしてられない。


「優…雨…?」


そう、転校生は俺の初恋の相手…優雨だった


「え…涼ちゃん…?
涼ちゃんじゃない、8年振りね」


何…か違和感がある、昔、優雨は少しでも俺が居なかっただけで大泣きしてくるぐらい寂しがしやだったのに泣きもしてないし、余り驚いてもない


「ホントに優雨か…?」


優雨だけど優雨じゃない気がした…
そこで、俺は気づいた…優雨の目が
真っ暗な闇に染まってしまっていることを…


「優雨、8年の間、何があった」

「何も無かったけれど」


優雨は自分の髪の毛を触り始めた
優雨の昔からの癖だ嘘を付く時には
優雨は自分の髪の毛を触る
多分優雨は気づいて無いだろうけど…
嘘を俺についていると思ったらイラついて…


「嘘つくな!!!言え!!」


…つい、怒鳴ってしまった
周りの奴らはかなり驚いている
優雨は全く驚かなかった
どころか優雨は冷たく俺に言った

「私の何が分かる?」 と