「なんか、政府のまあまあなお偉いさんの別荘が最上級魔法でメッタ潰しなってたそうだ」


…!
それって、もしかして……

先生は淡々と話を続ける。

「で、魔界警察がそれをきに別荘の事を調べると、そのお偉いさんはどっかの裏組織と繋がって、盗品売買をやってたらしい。
魔界警察にしたら複雑だろうな。

指名手配をしたものの、逮捕の協力にもなったんだからな。

犯人まだ全くわからない状況らしい」


安心して良いのかな…

いや、ダメかな。

先生は次の言葉を発する前に、少し笑った。

まるで、この事件は面白いとでも言うように。



「けど、魔法の使い方が氷の最上級魔法だったから…

『氷の魔法使い』と魔界警察には呼ばれてるらしいな」



氷の、魔法使い…



この事件は、私がやったことだ。

私は政府への復讐という欲によって我を失って、ある建物を壊した。
それが、政府のまあまあな地位にいる人の別荘。

私はその人が不正をしていることを知ってて、どうにかしてやろうと思ってたけど…


まさか、無意識で狂ってる時に潰してしまうとはなぁ…

私はずっと、政府の本部を壊したのかという罪悪感があった。
でも壊していたら今頃学校には生徒はこれないだろうな。

大人並みの魔力があったら、生徒でもできるからね。