氷と魔女《specialstory 完結》

「バイバイ…千草」



君は立ち上がって、光り輝く扉へと駆け寄った。



勢いよく扉を開く。



奥の景色はわからないけど。




君は一歩中へ入ると、こっちを向いた。





優しい笑顔を浮かべながら。








かぐや姫の物語は

最後に、天女の羽衣を着せられると

楽しかった思い出も。帝との思い出も。
男を弄んだ思い出も。翁たちとの思い出も。

全部忘れて、月へと帰って行った。




君はかぐや姫?
姫っていうのはかわいそうだね。


けど、もう一歩進んだ君は
もう二度と、こっちを見ることがなく


扉と一緒に消えて行った。