パリンッ

「なっ…!」


私の炎の強さで溶けるどころか氷が割れた。

そして、青火を冷夜は避けきれない…!

冷夜が避けようと急いで屈み込む。


けどもう遅い!


ジュッ

「っ!チッ……」


避けきれなかった冷夜の髪の端が燃えた。


「みんな、室内ではこうゆうことしない方がいいんじゃないかなぁ?
どうせ私が勝つし…ね?」


吟が思いっきり私を睨んだ。

その目には強い光が宿っているみたいに、鋭く私に突き刺さった。


けど私は、ひるむ様子を見せない。

その様子を見せたら、絶対いろいろ言われるし。

「千草。千草と春美目的は、なに…⁉︎」

大樹も杖を構えながら言った。

「春美はよくわかんないかな。でも、お父さんをとても恨んでるみたい。

私は…政府の滅亡、かな?」

「そんなの…そんなの、ダメ!千草、考え直してよ!」

「考え直そうとは思わない。それに、もう歯車は回ってしまったの。
歯車は全てが終わるまで止まろうとしない。力ずくでも、魔法の力でも。

全ては私の決断1つで決まってしまうから」