「どうゆうことなんだよ、千草。説明しろ」

「こっちも聞きたいことがある。春美に手を出したのは吟たちなわけ?」

「……先にこっちが質問している」

「…図星かぁ」


吟はぐっと息をつまらせた。


嘘、下手だなぁ。

「俺らが直接やったわけじゃない…
俺の父さんが……」



は……?

副大臣が……?


嘘でしょ?


なんで、春美を…


「くそ…じゃあ、質問に答えろ。
お前はなんでここにいるんだ?」

「まだわかんないの?」

私は鼻で笑った。

「私が反政府軍のリーダーだからに決まってるからでしょ?」

「千草…!なんで…!嘘と言って。お願い、嘘と言ってよ……」

夢奈が頭を抱えた。

ごめんね、夢奈。

でも、これが真実なんだよ。

受け入れてもらえなくちゃ、困る。

「……全てのつじつまが合うな。
なんでこの戦いに参加しないかが気になった。千草はこうゆうめんどくさいと言うタイプなのかとでも思ったけど…
反政府軍のリーダーなら、仕方が無いな」


「冷夜、さすがだね」


冷夜は私に鋭い眼光を浴びさせてくる。

おっかないなぁ。

そんな怖い顔しなくたっていいじゃない。

「なあ…嘘だよな⁉︎だって、千草がそんな…」

「嘘じゃない、大樹。ごめんね。私には政府に恨みがあるの。
その復讐を、必ず成し遂げなきゃいけないの」

「…復讐、か」


吟がボソッとつぶやいた。


「ねえ…杖返してよ、吟。
じゃなきゃ私、いろいろできないや」

「敵に返すとでも思うか?」

「いや…?
だから…こうするしかないかなぁと今思ってるんだ♪」