「バッカだなぁカエデ!
本当はわかってたんでしょ?私が裏切ってるって!
千草も春美もわからなかったのに!」


シランは相変わらず余裕の笑みを浮かべながら吐き捨てるように言う。

カエデ…わかってたの?
なら、なんで…


「返事なし。つまり図星、かぁ。
どうせあんたのことだから千草や春美に言いづらいと思ったんでしょ?
それに私を信じてたんでしょ?そう簡単に信じない方が良いと思うよ?
今後のために覚えておいたら?あ、もう今後なんてないかぁ〜♪」


「千草と春美じゃない…」

「私からしたらもうあいつらはリーダーと副リーダーじゃないわけよ…
あんたさえ潰せば、あの2人はうろたえるから、戦力が落ちる。
そこへ私が全力で突っ込めば、勝算が0というわけじゃない!」


シランは私たちを見ながら言う。

堂々と敵に作戦を伝える。

これは、本当に作戦?それとも、挑発?


どっちにしろなんとかしなきゃ…