「…ですが。1つ言いたいことがあります」


「……なんでしょう?」


怪しい。怪しすぎ。

そんな心のない笑顔見せられてもなんにも思わないから。


「…きっと僕たちは近いうちに会うよ。
ううん…1週間後ぐらいかな?」

私はニヤリと笑って言った。


「では、その時を楽しみにお待ちしています。
家具は全部寮から出してありますので、おきになさらず。

今からでも、出ます。

では、さようなら…理事長。いえ……」



私はドアを開けて、春美を先に出した。

そして閉じる寸前、小さな声で言った。


「副大臣」