氷と魔女《specialstory 完結》

ここで、退いてくれる…


「さすがだ。それこそ、千草だ」


はずだった。



「………は?」




私は今、どんな顔をしているだろうか。
間抜けな顔な気がする…


「いや、千草は、俺たちときっと仲良くしたいと思ってる。
けど、してはいけない理由がある…違うか?」


「な…なんでそんなことを思う?」


「だってさ…」

吟は少し切なそうな目をうつむかせた。


「千草…俺のこと、いや俺たちのことを最初に見たとき…

まるで、敵を見るような目だったんだ…

その目を、俺はどうしても忘れられない」


吟は切なそうな目を私に向けてくる。


吟の瞳の色はブラウンで。

その瞳に、吸い込まれそうになった。


それほど、切なげだったんだ…