氷と魔女《specialstory 完結》

「………どうぞ」

「おう」


仕方なくドアを開けて、部屋に招き入れた。


吟は私の部屋をキョロキョロ見回す。


……なんか、不気味。とか言っちゃダメか。


「あ、ごめんな、じろじろ見ちまって。
なんか物少ないなと思って」


そりゃわるうございました。

別に、やることやっちゃえばもうこの部屋は必要なくなるし。


……なんて言えるはずもなく


「私、私物少ないからさ」


なんて言って見せた。



「ふーん…

あ、いや。ここに来た理由忘れるところだった」

「あぁ…なに?話?」

「うん。ちょっと聞きたいことがあってさ」


話…なんだろう。
まさか、反政府軍のこと…?

いや、勘付かれてはないはず。

この学園の生徒には絶対見られたくないから、気をつけてたし…


「あ、あ…ま、まぁ…
そこのソファーに座ってていいよ。コーヒーいれてくるから」

「おう」


吟を魔界の夜が見える窓辺の、2つ向かい合った椅子のうちの1つへ案内する。



私は奥のキッチンへ行く。



コーヒーの粉。だけどいいよね?

コーヒーを作る機械、最近使ってないけど…