氷と魔女《specialstory 完結》

引き出しを静かに開けて、中にあったものを2つ取り出した。


1つは、『女神の羽』の本。

そしてもう1つは、ページが真っ暗になってしまった『真実の書』……



「どうすればなおるのよ、これ…」


誰に話しかけるわけでもなくつぶやいてみる。

誰か教えてくれればいいのになぁ。



……ん?




言葉で直接教えてくれなくても…
教えてくれる方法が…

ここにある!



『女神の羽』の書!まだ途中なんだよ!

真実の書も少し出てきたし、もっと詳しく載ってるかも…⁉︎


ペラ…


ずっしりした威圧感を持つ本のページを適当にめくってみる。


うーん…ここら辺から読もっか。


コンコン



今…ノックの音した?
いやいや、こんな深夜に近所迷惑…いや、ここは魔界だった。


コンコン
コンコン


あ、なんか怖い。

どうしよ、無視しよっかな…



コンコン


「千草。ちょっといいか?」


「……吟?」



声の主は、確かに吟の声だった。


「別に、いい、けど…」

「じゃあ、開けてくれ」

あ。あれだ。

2つ返事ってやつだ。今更後悔しても遅い気がする。