全ての授業が終わった放課後。


みんな各々帰る準備をし始めたたり、もう魔法で帰ってたり。

夢奈は今日両親に呼ばれてるとかですぐ帰ったし。

冷夜と大樹も一緒で両親に呼ばれたらしい。

吟はもう帰ったっぽいしね。


ーーしばらく、外の景色でも見てようかな。


もう十分見た景色をもう1度見ようとした時…


「千草!千草!おーい!聞こえてるー?」


「…………ぁぁ、春美かぁ。
どうしたー?」

春美がいつに間にか私の席の前にいた。


「いや、どうしたー?もなにも、今日の予定、忘れてるわけじゃあないよね?」

両手を私の机の上に置いて、脅すように問いかける。


へ?

今日の予定なんかあったっけ?


「……あんたねえ。それでも反政府軍のリーダーなわけ?」


春美は急に声を小さくして言った。

教室にはもう春美と私しかいないけど、一応。


「いや、これでもちゃんとしたリーダーだよ。

で、今日なんかあったっけ?」


私は立っている春美を見上げながら聞く。


すると春美は盛大なため息をついて、やれやれといった様子で首を横に振って見せた。


「今日は……

反政府軍の、会合よ?千草が作った秘密基地に、夜9時に集合だからね?

新入りもいるんだし、遅刻しないでよ」


「………いや、ガッツリ忘れてた。ごめん。

ま、多分もう忘れないから、大丈夫。もしもの時は迎えに来てよ」

「んー。気が向いたらね。

じゃ、9時に」


春美は地図を出して呪文を唱えると、すぐにどっかへ行ってしまった。