氷と魔女《specialstory 完結》

なにかが解けたように、私の体、顔、そして心が軽くなった気がした。

「ちょ、待って!待って、俺忘れてない⁉︎千草!」


そう言って登場して来たのは…

「……大樹」


「俺だって怒ってないよ!もちろん!

怒ってたやつなんていないよ!まあ、吟は最初怒っ……イデッ!」


急に吟が大樹の頭をポカッと殴ったもんだから、私たちは一瞬びっくりした。

けど…

「…お前ら、千草が困ってるだろうが、急な展開に」

「………ププププッ」

「なんだよ!夢奈⁉︎」


「だってさ……吟!千草を独り占めできるとでも思った⁉︎

私だって独り占めしたいんだからね!」


「わっ!」

夢奈が急に抱きついて来た。


「僕は、独り占めとかどうでもいいけど、まあ、千草が吟にしか心を開かないというのもあれだしね」


冷夜が少し微笑んで言った。


「俺は吟がいる所でも仲良くするし、いない所でも仲良く…って吟ごめんごめん!
冗談だから!睨むな!」


吟が大樹の顔を思いっきり睨んだもんだから大樹はたまらない。



「…もう1度言う。


ありがとう」



私はみんなに笑ってみせた。




みんなも、笑ってくれた。



「改めてよろしくな。千草」

「うん」



私は差し出された冷夜の手を握る。

「……っよし!

みんな、まだ時間あるからご飯食べよ!ご飯!」

夢奈が明るく言うと、くるっと私を振り返った。

「もちろん、千草の分もあるからね?」


「…食べるわよ、そりゃ」


オムレツ結構美味しそうだったしね。