初恋は涙色に輝く…



教室を出ると、式を終えた生徒が教室に戻る音が聞こえた。

私と瑞穂は、目を見合わせて頷く。


そして、何食わぬ顔でその団体へと入り込み、無事バレることなく席につくことができた。


その後、慌てた様子で教室に入ってきた光瑠。

……なんと、通学鞄を持っている。


「おい、光瑠ー、なに式サボってんだよー!!」

「寝癖やべーぞ?」

『うっせーー、てか、空いてる席どこだよ?』


クラスの男子に笑われて軽く怒ってる光瑠は、やっぱり可愛い。


あ、私の斜め後ろ、空いてんじゃん。