「仁と、呼んでくれるんじゃなかったのか?」


俺の問いかけに、彼女は昔よりさらに艶やかに微笑んだ。


赤い唇が昔と変わらず俺を誘う。



「仁!」


「うわっ!」



そう言って成長した彼女は俺に飛びついた。


恋い焦がれて、会いたくて。


伝えたかった言葉が伝えられる。


触れたかった体に触れられる。