「先生、また来ちゃった。」


私がそう言って当たり前のように保健室に入ると、ふわふわとした黒髪が揺れる。


その黒髪は父親を連想させて、ちょっと笑える。


でも私には愛しい愛しい先生の一部であり、私の所有の気さえしていた。


「不良め。…また紅茶か。」


呆れたかのように笑う先生に、私は微笑んだ。


きっと私が飲めない熱々の紅茶を淹れてくれる。



先生は勘が鋭いから。