ピアノから滑らかに心地好く聴こえてくる音色。


しっかりとした旋律は、詩月の前に弾いた演奏者全ての演奏を忘れさせるほど、圧倒的でだった。



 課題曲は「ショパン作曲『革命のエチュード』」。

『革命のエチュード』はピアノ独奏のための作品だ。

 1831年11月、ロシアによるワルシャワ侵攻後に公表された。


ショパンは暴動に参加することはできず、その怒りの感情を作曲した多くの作品にぶつけている。


その中の1曲が、「革命のエチュード」だ。


 「革命のエチュード」は左手のアルペジョと滑らかなポジションチェンジの練習ための曲で、右手はユニゾンのときに一定の機械的技巧を必要とし尚且つ、忙しい左手の上で十分に歌い、旋律を聴かせなければならない。