囲 章文 さま
美しいイメージポエムありがとうございます

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その指と弦を確かめ合って
唇と声なのだと

空気の流れに逆らわずに
欠片の河は漂う

重ね合わせた術は
ほどけて
流れてゆくだろうか
果てを恐れて
果てを忘れて


野花が咲く
木枯らしが吹く
焼け野原の真ん中
破いて捨ててゆくような
指を
木漏れ日が包む

月が満ちて
愛が綻ぶ
たゆたう遠い香り
立ち尽くして行く宛てのない
声に
そっと意味を注ぐ

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