「なら俺が少しずつお金を返していく。もし、彩羽とのかかわりが無くなったとしても俺が返し続ける。だから手術受けてくれ」



どうして?



どうして私なんかのためにそこまでしてくれるんですか?



喉まで出掛かった言葉を飲み込んだ。



きっと先輩の返答で揺らいでしまいそうだったから。



「帰ってください」


「彩羽・・・・・」


「先輩、忘れてません?私、婚約者が居るんです」


「それは・・・・・」


「相手の方も、今の私を受け止めてくれたんです。少しの時間でもいいから私を幸せにしたい、そう言って下さってるんです」


「それで彩羽は本当に幸せになれるのか?」


「・・・・っ・・・・!」



言い返せなかったのは図星だったからだ。



「もうほっといてください!」




ドクン_____




_________!