部屋に戻ると誰かの携帯が鳴っていた。
「私じゃないよ?」
「私でもない」
「私も違うみたい」
亜樹ちゃんはさっき彼氏と電話に行ってから………………
「私?」
携帯をサブバックから取り出そうとあさっていると、音がやんでしまった。
あ、あった。
着歴3件、誰だろ………………
あ……………………
「ごめん、私も電話してくる!」
携帯だけをもって部屋から出た。
フロントにつく手前でもう一度着信が鳴った。
「もしもし‼」
『ぷっ。もしもし』
「こんばんは‼」
『ククッ、こんばんは』
完璧にテンパってる私は笑われてしまった。
「どうしたんですか?」
碧琉君から電話かかってくるとは思っていなかったのだ。
そう思ってもおかしくはないだろう。
『いや、声聞きたいなって思って』
ドキン________
誰もいなくてよかった。
こんなに顔が赤くなってたら誰にも会えない。


