「そんなに拓海のこと認められない?」
夏那達とカフェで別れ、碧琉先輩と肩を並べて歩いていた。
「なんのことですか?」
「ずっと難しそうな顔してるから」
「あぁ。夏那を泣かせてたのに気づいてあげられなかったなーって反省してたんです。それに拓海先輩のことは最初から認めてはいましたよ」
碧琉先輩の友達なんで、と付け足した。
私だって碧琉先輩のことで色々とフォローしてもらった。
根っから嫌いな訳ではない。
「ふーん、そっかそっか」
興味なさそうな返事をしているが、顔はニヤニヤしていた。
「そーいえばさ」
「はい?」
歩きながら顔を覗きこんだ。


