「……だ、めぇ…………。声、……変…………」



最早自分でも何が言いたいのか分からない。



「可愛いよ。もっと聞かせて」



ダメ、本当に声だけは…………



「んんっ……‼」



声だけは出すまいと必死に頑張る。



先輩にとってそれは面白くなかったのだろうか、触り方が少し変わった。



割れ物を触るように優しかったのに少し強引で、キスも息をする間ももらえない。



「…………っ、ぁん……」



しまった…………



キスが止んだと思ったら先輩は嬉しそうな顔をしていた。


まるで賭けに勝ったと言わんばかりな勝ち誇った笑み。