「でも、久しぶりに登校してきたんで今日は先輩と一緒に帰りたかったんです」
これだけは絶対に譲りたくなかった。
「次同じことしたら許さないから。そういう時は連絡いれて」
「はい」
ここまで心配してくれると過保護なお兄ちゃんみたいに見えてくる。
お兄ちゃん・・・・・・
想像したら笑いが込み上げてきた。
碧琉お兄ちゃんに気を取られていて先輩の顔が近づいてきたのに気付かなかった。
「んっ・・・・・・」
「・・・・・冷たい」
「もっとあっためてください」
私の冷えた唇を温めるかのように何度も何度も唇を奪われた。
先輩とのキスは唇以外にも体中を温めてくれた。


