お父さんとお母さんがささやかだが退院パーティーを開いてくれた。



本当は家族だけで、ってことだったんだがサプライズで碧琉先輩を呼んでくれていた。



退院直後は安静にしてなさい、とお母さんに言われて部屋で寛いでいたらそのまま眠ってしまっていた。



お母さんに呼ばれて目を覚まし、下に降りてみたら碧琉先輩とお父さんが並んで笑顔で迎えてくれた。



その後も一緒にお祝いしてくれ、21時近くになったらお父さんのひと言でお開きになった。



お母さんの片づけを手伝っているとお父さんに碧琉先輩の将来について教えてくれた。



まさか本当に手術代を返してくれようとしていたなんて誰も思ってもいなかっただろう。



だってまだ高校生だよ?



高校生が他人の為に手術代を借りるなんて聞いたことない。



先輩は本当にやりたいこととかないんですか?



だって先輩、本当はやりたいことありますよね?



それを押し殺してまで私のことを優先してくれるなら、私はただの重荷。



足を引っ張ってる邪魔者じゃないですか。



そんなの、私は全然嬉しくないです。