命が続く限り




「ごちそうさまでした!!」



両手を合わせて男の人に向かって挨拶をした。



「お粗末さまでした」



一瞬クスッと笑って食器を下げてくれた。



「そういえば名前は?」


「私彩羽。あなたは?」


「ルイア」



ル、イア・・・・・・?



どこかで聞いたような響き・・・・・・・



「どうした?」



顔に出ていたのだろうか、覗きこまれてしまった。



「あ、なんでもないんです」



顔の前で両手をヒラヒラと振って見せた。



「あ、そう」



一見冷たそうな、実質冷たい返事をされたもののどこか暖かく感じてしまったのは何故だろう。



この人のためなら何でもしてもいいよ、って言ってしまいそうになってしまったのは何故だろうか。