命が続く限り




とりあえず雨宿り、ということでしばらく走ってみた。



そのうち見つけた小さな小屋とまでしょぼくないが家と言えるほど立派なものではない建物があった。



コンコン、とノックをしても返事がないのでそーと恐る恐る扉を押した。



「ごめんくださーい。雨宿りさせてもらいまーす・・・・・・」



囁き声で問いかけてみるが中は静まりかえっていた。



「なんだ、誰もいないじゃん」



そもそもここに人は居るのだろうか。



建物があるんだ、誰かはいるだろう。



てか・・・・・・・



「さむっ・・・・・」



雨に濡れたせいで体から徐々に体温を奪っていっている。



ジャー



突然聞えた水が出ている音。



音を便りに近づいていく。



入浴場・・・・・・・?



お風呂!?



「やった!」



ルンルンで木製のドアを横へスライドさせた。