命が続く限り





土井ちゃんと学校や入試の準備をしていたら19時を回っていた。



「でも紘輝に憧れてたとはね~」


「だからもう忘れて」



こいつの前で話したのが間違えだった。



しばらくこのネタでイジられるだろうな・・・・・・・



「碧琉先輩っ♪」



昇降口にたどり着くと彩羽がひょっこり顔を見せた。



「彩羽!?いつから待ってたんだよ!!」



昇降口は冷蔵庫並にすっかり冷え切っている。



「今日は遅くなるから先に帰ってろって言ったじゃん」



彩羽の顔を両手で包み込むと冷え切っていた。



___________!!



眠りについて中々起きなかった彩羽の顔がフラッシュバックした。



大丈夫、今は生きてるんだし・・・・・・・



あったかい、そう呟いて俺の手の上から手を重ねている。



「碧琉、俺先に帰るわ。話、あるだろ?」


「あ、あぁ。サンキュ」



気を使って先に帰る拓海を見送り、ギュッと彩羽を包み込んだ。