将来ね・・・・・


『碧琉、お前は逆に何かを学んでそれを応用して考える派だ。若い内に色々と学んでおいて損はないだろう』


色々と学ぶ、か・・・・・・


『夢、やりたいこと、興味のあることはなんだ?そこから道を作るところから始めよう』


そんなこと考えたことなかったな・・・・・・


『お前ら夢をバカにするなよ。夢をいくつになっても持っていても恥じることはないんだ』


夢、か・・・・・・





昨日のことが頭の中でぐるぐると回しながら登校していた。



「先輩」


『だから君は君でやりたいことをしてくれていいんだよ』


やりたいことか・・・・・・・



夢、やりたいこと・・・・・・



「ちょ、碧琉先輩!?」


そんなこと考えたことなかったな・・・・・・


彩羽の手術云々の前に考えたことなかった。


夢を叶えた兄貴と比べられるのが嫌で、夢などいつからかもたないようにしていた。


「もー!碧琉先輩!!」



いきなり腕に柔らかいものが押し付けられてきた。



「え、彩羽!?」



ニコーと極上のスマイルを向けている。