「場所を変え彼に頼まれたんだ。

『手術をするにあったってお金が莫大にいるってことは知ってます。それを嫌がって彩羽さんが手術を嫌がってたのも知っています。彩羽さんが生きるためなら僕はなんだってしてやりたい。でも生憎、僕には彼女を助けるための力もお金もない。僕は今3年生です。卒業したら元々就職をしようと思っていました。お金は僕が一緒掛かってもお返しします。どうか力を貸してください、お願いします』


そう説得と共に頭を下げてきたんだ」



先輩、そこまでしてくれたの・・・・・?


「無論私たちもお前の手術に異論はなかった」



私が不安になったから、先に説得してくれたんだ・・・・・・











服を着替え、看護師さんたちが来るのを両親は勿論、碧琉先輩、拓海先輩、夏那と一緒に待っていた。


「時間です」


「はい」


今まで拒み続けていた手術の時間がとうとうやってきた。