「んん・・・・・」
外の明るい光りに目を慣らしながらゆっくりと目を開けた。
「先輩・・・・・?」
「ん?」
「頭、撫でてほしいです・・・・・・」
「どうした?急に」
そう言いながらゆっくり優しく暖かく頭を撫でてくれた。
「別に、嫌な夢を見ただけです」
「そっか。大丈夫だよ、彩羽は絶対に死なない」
私が死んでしまう夢でも見たと思ったのだろうか、安心するような笑顔を向けられた。
この笑顔、私好き。
この笑顔に惹かれたってのも理由があったりする。
「どうしてそんなに自信があるんですか?」
手術するのは先輩じゃないのに。
「患者にはどうか知らないけど、兄貴は俺には不可能なことは絶対に言わない。それに、俺に嘘をついたことは一度もないから」
先輩・・・・・・・・
「紘輝先生のこと好きなんですね。ヤキモチ妬いちゃいます」
「なっ!んなことどーでもいいんだよ」
顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。