先生が入って来てからも、青葉くんは志摩くんの席に座ったままだった。




幸い自己紹介もなく、席を替わっていることも先生にはバレず。




そして、気付いたんだけど。




青葉くんって、すごい人気があるみたい。




周りの席の子がヒソヒソと、王子って言っているのを耳にした。




そうなんだ……




王子。




青葉くんにピッタリだね。











休憩時間になると、青葉くんの周りに女子が群がった。




「青葉くん、この子と付き合ってるの?」




ええっ!




女子があたしを指差している。




それを見て、青葉くんはフッと鼻で笑った。