でも……私が変わらなきゃ、光太も変わらないんじゃないのかな。

だったら、



「好きだよ。光太が、好き」





言えた。

緊張で声が震えたけど、ちゃんと言えたよ。


好きって。


恥ずかしさよりも喜びの方が上で、にやけちゃうね。



「う~……くそっ!」


「わっ? ……光太?」



いきなり抱き寄せられて、また光太の腕の中。

香水の匂い、やっぱり好きじゃないなーなんて思いながら、今度は私も光太を抱きしめ返した。




「光太、泣いてるの?」


「だって……綾センパイが、かわいいから」


「ふ……。光太、さっきから“だって”ばっかり言ってる」


「あ~もう! 綾センパイ好きだ!」



苦しい! 潰れるっ!


でもぎゅうぎゅう抱きしめてくる光太に、自然と笑みがこぼれた。