大好きなお兄ちゃんの顔で、忍くんがそう言ってくれて。
感動して胸があったかくなった時、私を抱きしめたままで光太が噛みついた。
「綾センパイはお前なんか頼んねーよ! 俺がいるんだから!」
それは忍くんに向けられた挑発みたいなもので、私に対する言葉じゃなかったのに。
なぜだかとても、うれしくなった。
昔の光太に戻ったみたいで……。
「10年はえーよ、クソガキ」
「なんだと~っ」
「綾。気をつけて帰れよ。
あとちゃんとメシ食って寝ろ」
「うん。……ありがとう、忍くん」
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